はじめに
あたたかくなると虫が活発になりはじめて「虫刺され」でかゆくなったり、赤く腫れたりすることが多くなりますよね。蚊やブヨ(ブユ)、ダニ、ノミなど、いろいろな虫が私たちの肌を刺してきます。そんなときに役立つのが「虫刺されに効く市販薬」です。
でも、ドラッグストアに行くと、虫刺され用の薬がたくさんあって、「どれが一番効くの?」と迷ってしまう人も多いと思います。
この記事では、現役ドラッグストア店長の視点から、よく効く虫刺されの市販薬をランキング形式でわかりやすくご紹介します。小学生の方でも読めるように、なるべくやさしい言葉で説明していきますね。(´▽`)
虫刺されの原因と症状って?

虫に刺されたときの症状は、刺した虫の種類によって少しずつ違います。
よくある毒一般的な虫の種類と症状(対処法)
- 蚊:すぐにかゆくなって、赤くふくらみます。
- アブ:すぐに痛みとかゆみを伴って、赤くふくらみます。
- カメムシ:臭くて厄介な奴で有名ですが実は刺します。アブと同じような症状です。
- ブヨ(ブユ):少し時間がたってから、強い痛痒さと腫れが出ます。
- ダニ:夜寝ている間に刺されることが多く、ポツポツと赤い斑点が出ます。
- ノミ:足首やすねなど、服のすき間を刺します。強いかゆみが出ることが多いです。
- ムカデ:ムカデは噛んで毒を流し込みます。直後は痛みを伴い赤く腫れあがり、その後かゆみが続きます。
- 蜂(ハチ):刺された場所に痛みや腫れ、赤み、かゆみなどの症状が起こります。重症の場合は、呼吸困難や意識障害、血圧低下などを伴うアナフィラキシーショックを起こし、命にかかわることもあります。直後の対処法として、刺された場所を流水でよく洗い流す。ハチの針が残っている場合は、そっと抜く。
傷口から毒をしぼり出す。口で吸った場合、毒は必ず吐き出しましょう。可能であれば患部を冷やし、症状が改善しない場合は、医療機関を受診しましょう。(スズメバチなどは激しいアレルギー反応を起こす可能性があり非常に危険です。) - ヒル:蚊の次に吸血虫の代表ですが、噛まれると軽い痛みや出血、かゆみ、赤み、腫れなどが出ます。ごくまれに熱が出たり、めまいがすることもあります。症状は、1週間から1ヶ月程度で治まります。
- 毛虫:刺された場所が赤く腫れ、かゆみや発疹が起こることがあります。症状は数時間から数日後に出現し、つらいですが、掻くと症状が悪化する可能性があるのでなるべく掻かないようにしましょう。直後の対処法として、毛虫と解ったら、すぐに患部を洗い流して毒針を取り除いてください。可能であれば石鹸で洗い流すと毒針が取れやすいようです。体中に広範囲に広がるような重度の場合は医療機関を受診してください。
- クラゲ:刺された場所に痛み、かゆみ、赤み、腫れなどが現れます。ひどい場合は、水疱ができたり、皮膚壊死を起こすこともあります。クラゲの種類によっては、吐き気、頭痛、倦怠感、意識障害、呼吸困難などのアレルギー反応によるショック症状が現れることもあります。直後の対処法として、刺された場所をこすったり、水道水で洗ったりすると、残っている毒針がさらに広がる可能性があります。優しく海水で洗い流します。この際に毒針を素手で絶対に触らないよう気をつけてください。また、クラゲの毒の主成分はたんぱく質毒素なので、熱に弱く、温めると毒が、痛みが軽減されます。なのでもしも可能であれば、やけどしない程度(42℃程度)のお湯で20~30分、温めると良いでしょう。
虫刺されの症状はこんな感じ
- かゆい
- 赤くなる
- 腫れる
- 熱をもつ
- 痛い
- アレルギー反応(アナフィラキシーショック)
こういった症状には、身近なドラッグストア売っている**虫刺され用の薬(市販薬)**がとても役立ちます。
ただし、アレルギー反応が出て危険を感じたら即医療機関へ頼ってください。
とはいっても旅先でそうなったらどうした良いの?そういう場面に慣れていない人がほとんどだと思います。そんな時はまず近くにいる人、お店屋さんに助けを求めましょう。それが困難な場合は電話が繋がる環境であれば、緊急なら119番、そこまででなければ近隣の消防署へ連絡し、レスキューの方に状況を事細かに説明し応急のアドバイスや、近隣の救急医療機関を紹介してもらいましょう。
虫刺されに効く成分ってなに?
虫刺され用の薬には、炎症を抑えたり、かゆみを抑えたり、殺菌してくれる成分が入っています。
よく使われている成分とその効果
- 抗ヒスタミン成分:かゆみをおさえる。例:ジフェンヒドラミンなど
- ステロイド成分:炎症や腫れをおさえる。例:プレドニゾロン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾンなど
- 殺菌成分:かきすぎて傷になったときに、ばい菌が入るのを防ぐ 例:イソプロピルメチルフェノールなど
- 冷感成分(メントールなど):スーッとして気持ちよく、かゆみをやわらげる 例:ℓ-メントール dℓ-カンフルなど
薬を選ぶときには、どんな成分が入っているかもチェックすると、自分に合った薬を選びやすくなります。
現役店長おすすめ!虫刺され市販薬ランキング
ここからは、実際にお店で「よく売れている」「リピートされやすい」「私だったらこれを購入する」そんな虫刺され市販薬をランキング形式で紹介します。
ちなみに、ここで紹介するお薬はおそらく全国どこのドラッグストアでも販売されているであろう代表商品を紹介しています。
第1位:ムヒアルファEX(池田模範堂)
- 説明:ステロイドと抗ヒスタミンがダブルで配合。強いかゆみや腫れにしっかり効きます。おそらくこれで大抵の虫刺されに対応できます。液剤とクリーム剤があります。
- おすすめの人:厄介な毒虫、ハチ、ムカデ、クラゲ、ブヨ、ノミに刺されて、腫れたり赤くなってしまった人
- 使い方:1日数回、かゆいところにぬるだけ。小さい子どもには向きません。

第2位:液体ムヒ(池田模範堂)
- 説明:比較的優しめのステロイド、デキサメタゾン酢酸エステル、と抗ヒスタミン、抗炎症剤、殺菌剤、ℓメントール入りで、冷感+かゆみ止め効果があります。
- おすすめの人:軽い虫刺されや、外出先でサッと使いたい人
- 使い方:ローションタイプで手軽に使えます。

第3位:ウナコーワクール(興和株式会社)
- 説明:メントールとリドカイン入りで、冷感+かゆみ止め効果があります。
- おすすめの人:軽い虫刺されや、外出先でサッと使いたい人、もう治りかけの人、ステロイドを使ってはいけない人(体に合わない人)
- 使い方:ローションタイプで手軽に使えます。

第4位:キンカン(金冠堂)
- 説明:スーッとする冷感が気持ちよく、かゆみをすぐにしずめてくれます。昔からあるロングセラー。
- おすすめの人:ハチ、アブ、に刺された直後の人、腫れあがる前に使用可能な人
- 使い方:液体タイプなので、直接ぬって乾かします。

子どもや敏感肌の人におすすめの虫刺され薬
小さい子どもや肌が弱い人には、ノンステロイド(ステロイドの入ってないもの)のやさしい薬を選びましょう。ここでは全国どこでも売っていそうな代表例を紹介します。
ムヒベビー(池田模範堂)
- 特徴:赤ちゃんにも使える低刺激タイプ。かゆみをおさえる成分だけで作られています。
- 対象年齢:生後1ヶ月からOK

新レスタミンコーワ軟膏(興和株式会社)
- 特徴:やさしい使い心地で、肌が弱い大人にもおすすめ
- 注意点:虫刺されにはちょっと物足りない、軽いかぶれ、湿疹向き、腫れや痛みがあるときは、ステロイド入りを使いましょう

ポリベビー(佐藤製薬)
- 特徴:レスタミン軟膏と同様でやさしい使い心地で、赤ちゃんから肌が弱い人にもおすすめ
- 注意点:虫刺されにはちょっと弱い、あせもやオムツかぶれ向き、腫れや痛みがあるときは、ステロイド入りを使いましょう。

虫刺され薬の使い方と注意点
正しい使い方
- かゆい部分を清潔にしてからぬる
- 一日に2~3回、症状に応じて使う
- 強くかかないようにする
注意してほしいこと
- ステロイド入りは、長期間使いすぎない(連続使用2週間程度を目安に)
- 赤くなって体中、広範囲に広がってきたら、皮膚科へ
- 目や口のまわりは避けてぬる
虫刺されの予防方法も大切!
薬を使う前に「刺されない工夫」もしておきましょう。
虫除けスプレーやグッズを活用しよう
- ディートやイカリジン入りのスプレーを使う(おすすめは小さなお子さんから使える天使のスキンベープです)
- 虫除けリングやシールもおすすめ(虫よけスプレー程の効果は期待出来ませんが、小さなお子さんには安心して使用出来ます。)
家の中の対策
- 網戸のチェック
- 蚊取り線香や電気式のもの、スプレー式の虫よけを使う
外出時のポイント
- 肌の露出を減らす服装
- 草むらや水辺には注意
まとめ:虫刺され薬は「症状」と「成分」で選ぼう!
虫刺されは、ちょっとしたことでも大きなかゆみや腫れにつながります。
市販薬でも、かゆみ止め成分・ステロイド・冷感成分など、使い方や成分の違いによって効果が変わってきます。自分や家族の症状に合わせて、ぴったりの薬を選んでくださいね。
- 強い腫れやかゆみには「ムヒアルファEX」などステロイドの入っているもの
- 刺された直後で赤く腫れる前なら「キンカン」
- 敏感肌や赤ちゃんには「ムヒベビー」のステロイドの入ってないもの
しっかり予防しながら、万が一刺されてもすぐに対処できるよう、虫刺され市販薬を常備薬としてお家に一つは用意しておきましょう!
よくある質問(FAQ)
Q:虫刺され薬は1日に何回使えますか?
A:基本的には1日2~3回までです。説明書をよく読んで使いましょう。
Q:ステロイド入りの薬は毎日使っても大丈夫?
A:短期間なら大丈夫ですが、2週間くらいを目安にしてそれ以上続けて使うのは避けましょう。心配なときは皮膚科行きましょう。
Q:刺されたところが水ぶくれになったけど大丈夫?
A:かきすぎたり、ばい菌が入ったりすると「とびひ」になることがあります。そんな時は抗生物質とステロイドの入っているお薬を試してみてください。代表例は田辺三菱製薬の「フルコートF」軟膏です。数日で良くなるはずですが、患部が広範囲に広がり、なかなか良くならなくてひどいときは皮膚科へ行きましょう。

Q:刺されたところが傷跡の様に黒づみになってしましった。
A:虫刺されの跡はしっかりとお肌のメンテナンスをしないといつまでも黒づみが残って見た目が良くない状況になってしまいます。そんな時はどうしたら良い?これも有名商品でご紹介しますと、小林製薬の「アットノン」という塗り薬があります。それをしばらくの間使用する事でだいぶキレイに治ってくるでしょう。そもそも黒づみの原因は患部の傷が治っていく時に発生するメラニン色素が溜まって色素沈着を起こしてしまうからなのです。そこら辺の血行を良くして新陳代謝を速めてあげれば患部は元通りにもどります。

ヤマの小話
今回のお話しはいかがでしたでしょうか?(*’▽’)
あたたかくなってくると虫が活発になるので、どんなに気を付けていても蚊に刺される事はよくありますよね~。蚊の種類も生息している場所によっては変な毒を持っている蚊もいるので、かゆみが長引いたり、刺された跡がしばらく残ったり、意外と厄介な存在ですよね…。
今回紹介したお薬はあくまでも代表例であって、私自身がもしも旅行先で急に虫刺されが必要になったら一体何を購入するか? 皆さんはそこが気になりませんか?
私なら、お薬の成分を見れば今必要な人の年齢や症状と状態を見て一番安くて手ごろなお薬を選んで購入する事ができます。でもお薬の知識に精通していない人はどうしたら良いか?そこはやはりそのお店の薬剤師もしくは登録販売者の資格持ったスタッフに聞くのが一番良いかと思います。あるいは、大手のドラッグストアであれば大抵の有名商品とほぼ同処方のプライベートブランドのお薬がありますので、そちらを購入すれば、少しでも安くて良い物が購入できます。私なら迷わずそちらを購入します。その方が有名商品よりも安くて量が多くて下手すると中身の処方も良い場合が多々あります。
ただ中身が良くても価格が有名品よりも高値だったらさすがに購入はしませんけどね…(*´з`)
今回はなるべく解りやすく、よくある事例や質問を基に記事を作成したつもりでしたが…。
どうでしょうかね~(>_<)
紹介したお薬もイメージしやすいように楽天市場で私の目から見て妥当な価格のお店のリンクを貼り付けましたのでなかなか買いに行くのが大変な方は良かったらご利用くださいね(´▽`)
なかなか今の時期本業のお仕事も忙しくて記事の出稿も出来なくてほんとしんどいですね…。(-_-;)
こんなショボい記事でも皆さんやご家族の虫刺され対策のお役に立てたら嬉しいです。(´▽`)
以上参考になれば幸いです。(´▽`)
今回のお話しと直接的には関係ないですがもし良かったらこちらの記事もご覧くださいね(´▽`)
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